今回は、2.「いちど飲みだしたら、一生飲み続けないといけない気がする」という患者様のお気持ちについて考えます。
精神科のお薬って、一生飲み続けないといけないのでしょうか・・??
ここでは、当院に受診されることが多い、不安やうつの症状が強いケース(不安障害やうつ病)をイメージして書きたいと思います(※個人的な見解を含みます)
まずは、以下をご覧ください
お薬の種類や量の移り変わり(治療開始~病状が安定に向かうまで)
- 病状が悪いときは、一時的に種類・量が増える
- お薬が増えたり減ったりする
(種類・量が定まるまでの期間は様々) - 病状が良くなっても、すぐにお薬は減らない
(再発の恐れがある) - 病状の安定が続けば、少しずつ減っていく
では、いつまで飲み続けるのでしょうか・・?
結論から申し上げると、「○○までです!」とはっきり言えません・・
「いつまで飲み続けるか」は、患者様の病状や経過によって様々です。
・・・。
「結局、答えはないの・・!?」という声が聴こえてきそうです。
・・・。
では、ひとつだけ、お伝えさせてください。
私の場合、患者様の病状や経過から、
・症状が再発せずに、安定し続けるか
・その人らしく日常生活を送ることができるか
・患者様のお薬に対する考えや希望はどうか
大体この3つの点を大切にして、お薬をいつまで続けるかを決めています。
お薬をやめる場合は、その後の生活で気をつけるべきこと(具体的には、またの機会にお伝えできればと思います)を患者様と共有します。
いかがでしたか?
少しは参考になりましたでしょうか?
ちなみに、より再発の多い他の病気(双極性障害、統合失調症など)では、再発を予防する目的で、一部のお薬を続けることが多いと思います。
ご不明な点や気になる点がございましたら、診察の場にでも、お気軽にお尋ねください。
ご覧いただき有難うございました。